薔薇の衛兵 [動くものたち]
「買ってよかったもの」ランキング入り確実!(自分ち調べ)
それは──
といっても、10年くらい前に買って埋もれていたのですが、このたび初めて役に立ちました。
いままで使わずにすんだのは、むしろ幸運だったのかもしれません。
写真でおわかりのとおり、虫などに刺されたときに毒を吸い出す装置です。
大げさなものではなく、レバーを引き上げることで先端のカップ状の部分の内部が真空状態になり、吸い出してくれるという仕組み。
完全に抜ききることはできませんが、説明書によると、2分以内に吸い出すことで症状はずいぶん軽くなるそうです。
私も、即座にこれを使用したおかげか、腫れも少なく、一週間くらいでかゆみも抜けました。
田舎暮らしには、必需品かも。
さて、なんでこれを使う羽目になったかといいますと、この記事のタイトルの「薔薇の衛兵」に容赦なく迎撃されたからです。
薔薇の衛兵の正体は、アシナガバチ。
ピエール・ドゥ・ロンサールの枝の高いところに巣があって、毛虫から守ってくれています。
アシナガバチは優秀な狩人で、もちろん子育てのためですが、せっせと毛虫などの害虫をとってくれます。
ということで、近づかないようにして、頑張ってもらっているのですが……
今回は、不注意でした。
下草を刈っているとき、カラスウリのツルを引っかけてしまい、それがちょうどピエール・ドゥ・ロンサールの枝にからまっていた、というわけです。
いきなり家を揺すられたら、ハチも怒りますよね。
ハチは黒いものを敵だと見なすということで(蜜をねらう熊?)、白い帽子をかぶっていたのですが、眉毛をピンポイントで攻撃されました。
すごい早業です。
すぐに家の中に逃げたので、1カ所のみの被害ですみました。
もっとも、向かってきたのは1匹でしたから、牽制したということでしょう。
急いで水で洗い、このインセクトポイズンリムーバー(私にしては珍しく、すぐ見つかりました)で吸引。
繰り返し、3分くらいやりました。
そしてステロイド軟膏を塗り、冷却剤で冷やしたので、軽くすんだというわけです。
(ちなみに、オシッコをかけても効果はないそうです。というか、不衛生なのでやめたほうがいい)
アシナガバチには、子どもの頃に刺されたことがあるのですが、さいわい、アナフィラキシー・ショックは起こりませんでした。
このピエール・ドゥ・ロンサールが咲いていた6月には──
(ここから先、ハチの巣が登場します。苦手なかたはお気を付けください)
これくらいでした。
まだ、越冬した女王バチと、彼女が育てた数匹の雌バチ(たぶん)のみ。
いまや、この大きさに!
女王バチ以外は冬を越せないそうなので、働きバチは、あとわずかな日々を、子孫のためせっせと働いているんですね。